配管工は何年で一人前になるのか。社長の答えは「3年目には、いないと困る」
「本当に頼もしくなって、いないと困っちゃう」
入って3年目の社員のことを、社長はこう話します。
配管工は何年で一人前になるのか。
未経験で入ろうか迷っている人が、いちばん知りたいところだと思います。
職人の世界は、ずっと下積みが続きそうに見えますから。
10月に、社長に聞きました。
ボイラーの仕事は、やっていけば覚えられるものですか。
「そうですね。覚えてきます」
1年、2年、3年で、こう変わる
続けて出てきたのは、年ごとの話でした。
ほぼ1年いると、「ちょいちょいできる」人が出てくる。
2年で「結構できる」になる。
3年目に入ると、冒頭の言葉になります。
このとき社長が話していたのは、中国から働きに来ている社員たちのことです。
13人の会社のうち、8人がそうです。
言葉を覚えながら、仕事も覚える。それでも、冒頭の言葉が出てくるところまで来ます。
そのあと、社長はこう付け足しました。
18歳の高卒の子が入ってきても、まあまあそうなってくれる。
ただ、話はそこで終わりませんでした。
「センスは、出ちゃいます」
どういうところに出るんですか、と聞きました。
ボイラーを、どう置くか。
どういう順番で置くか。
何からつなげば、うまくいくか。
ここに8人いるけど、どう振り分けるか。
それを頭の中でできるかどうか。
パイプを切る手つきの話ではなく、段取りの話でした。
工場のボイラーの入れ替えは、たいてい1日で終わります。
古い機械をバラして、運び出して、新しいものを据えて、つないで、試運転までやります。
その順番を先に組み立てられる人が、現場では目立ちます。
社長が仕事を任せる人について書いてくれた言葉が、これとよく似ています。
勤勉であること。仕事の量に圧倒されず、物事を頭の中で整理するのが早い人。
最初はみんな、言われたところから
10人いたら6人くらいは、「ここからここまでつないでください」と仕事を切り分けて、材料を並べてもらって動く人だそうです。
「決して悪いわけではない」
入ったばかりの人は、全員ここから始めます。
最初の1か月は、先輩と一緒に現場を回って、工具と材料の名前を覚えるところからです。
教えるのは、入社7年目、20年目、30年目の先輩たちです。
ひとりで現場へ行ってもらうのは、そのあとの話です。
この仕事は重いものが多く、ボイラーの転倒や配管の落下の危険があります。
だから、正しい順序と、危ない立ち位置を最初に教えます。安全帯と安全靴は会社が支給します。
そこから、自分で材料を並べて進められるようになっていく。
そうなると、給料も上がっていきます。
```
未経験で入った人 年収420万円から
いま働いている社員 年収480万〜600万円が基準(残業代と賞与を含む)
経験者 年収600万円から、経験により1000万円まで相談
```
覚えていく順番
覚えていく順番は、だいたいこうです。
```
1か月 先輩と現場を回って、工具と材料と流れを覚える
3か月 材料を覚えて、先輩の補助ができる
半年 配管を1系統、自分で測ってつなげる
1年 自分で材料を準備して、ひとりで現場に行ける
```
社長の言う「ちょいちょいできる」は、この1年のあたりです。
1年たつと、実習生に指示を出せるようにもなります。
細かいことは、入って1年で、できるようになることに書いています。
資格も、順番に取っていきます。
1年目に移動式クレーン、2年目に玉掛け、3年目に高所作業車。費用は会社が出します。
いま社内には、移動式クレーンと玉掛けの資格者が4名、高所作業車が3名、アーク溶接の講習を受けた人が7名います。
この会社の「一人前」
フルエでいう一人前は、これです。
「この機械には、何をつなげばいいか」を理解して、つなげること。
現場は毎回ちがう工場、ちがう機械です。
勤続27年の先輩も、その場その場で考えながら組み立てている、と話していました。
技術が上がると、配管の見た目が変わります。
きれいで、あとからトラブルの出ない配管ができるようになります。
そうすると、お客さんから信頼してもらえます。
社長の「指標」になっている工事
社長自身にも、ひとりで全部やった工事があります。
本格的に配管業を始めて2年目に担当した、新築の設備工事です。
見積もりから、管理、施工まで、全部ひとりでやりました。
「すべての指標になっている」
いま、未経験で入った人に書類の仕事はありません。現場だけです。
書類や見積もりができそうな人が出てきたら、社長が「そろそろやってみるか」と見ています。
3年目の、その先の話です。
その社長が、3年目の社員のことを「いないと困っちゃう」と言います。
未経験から入った先輩の話は「配管のことは何も知らずに入って、27年」に書いています。
1992年から、愛知県愛西市で配管屋をやっています。社員は13名です。
募集している職種と条件は、募集要項にまとめています。